この記事ではNORゲートだけで他の論理ゲート(AND,OR,NOT,NAND,ExOR,ExNOR)を作ってみます。(最小限の個数のゲートで作ります。)
一般にNANDゲートのみでほかのすべての論理ゲートを作れることが知られています。
NORゲートも同様のことができます。
なお、この記事ではNORゲートとNOTゲート以外は回路図を1パターンしか示していません。
ANDとOR、状態表示記号の有無を入れ替えればもう1パターンを作れますが、この記事では省略します。
NORゲートとは
まずNORゲートとは何かについてです。
NORゲートとはORゲートの出力の否定をとったものです。
回路図では以下のように表されます:

(補足)
あるゲートのANDとORを入れ替え、状態表示記号の有無も入れ替えたものは同じ論理ゲートになります。これをド・モルガン則といいます。よって上の図のようにORをANDに変えて状態表示記号の有無も変えるとNORゲートになります。
(補足)
状態表示記号とは信号の否定を取る記号のことです。
すなわち状態表示記号は\(A\)を\(\overline{A}\)に変換します。
NORゲートの論理式は以下のように表されます:
$$X=\overline{ A+B }=\overline{A} \cdot \overline{B}$$
最後の等号ではド・モルガン則を使いました。
NOTゲートの表し方
NORゲートでNOTゲートを表すと以下のようになります:

NORゲートの入力を一つにするだけです。
ANDゲートの表し方
NORゲートでANDゲートを作るには以下のようにすればよいです:

二つの入力の否定をNORゲートに入力すればよいです。
(補足)
この記事では、信号線の左端と右端の状態記号の有無を揃えています。
信号線の左端と右端の状態記号の有無が揃っていないと回路図が見づらいためです。
たとえば、ANDゲートは下の図のように表してもよいのですが、中間の信号線の左端には状態記号があるのに右端にはありません。

このような回路図の描き方は見づらいため一般に推奨されません。
よってこの記事では信号線の両端の状態表示記号の有無は揃えています。
ORゲートの表し方
ORゲートは以下のように表されます:

二つの入力の論理和の否定をNORゲートの両方の入力に入れればいいです。
NANDゲートの表し方
NANDゲートは以下のようになります:

上で考えたANDゲートの否定を取ればよいです。
Exclusive ORゲートの表し方
Exclusive ORを作るには少しコツがいります。
Exclusive ORの論理式を\(A + B\)だけで表すように変形します:
$$\begin{eqnarray}
A \oplus B&=&\overline{A} \cdot B + A \cdot \overline{B}
\\\\&=&\overline{A} \cdot B + A \cdot \overline{B}+\overline{A} \cdot A + B \cdot \overline{B}
\\\\&=&\overline{A} \cdot (A + B) + \overline{B} \cdot (A + B)
\\\\&=&\overline{A} \cdot \overline{\overline{A} \cdot \overline{B}} + \overline{B} \cdot \overline{\overline{A} \cdot \overline{B}}
\\\\&=&\overline{A+\overline{A}\cdot\overline{B}}+\overline{B+\overline{A}\cdot\overline{B}}
\\\\&=&\overline{A+\overline{A+B}}+\overline{B+\overline{A+B}}
\end{eqnarray}$$
これを回路図にすると以下のようになります:

破線の部分は前述したORゲートです。
Exclusive NOR(Coincidence)ゲートの表し方
Exclusive NOR(Coincidence)を作るには前節のExclusive ORゲートの最後の否定を無くせばいいです:


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