IE,QC,VEの違いについて解説!

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この記事ではIE,QC,VEの違いについて解説します。

管理技術を用いて問題を解決する際の3つの具体的な手法がIE,QC,VEなのですが、それぞれの特徴をよく理解していない人もいると思います。

この記事を読めばそれぞれの特徴・できることなどを理解できます。

管理技術とは?

まず「管理技術で問題を解決する際の具体的な手法がIE,QC,VEだ」といいましたが、そもそも管理技術とは何なのでしょうか?

管理技術とは各個人もしくは製品に固有の知識・技術を支援するための、一般的な問題解決手法を指します。

各個人に固有の知識・技術とは例えばメカ設計者でいえば材料工学や製図の知識だったりします。
エレキの設計者でいえば電気回路の知識やはんだ付けのノウハウだったりします。

しかし固有の名の通り、それらの技術は個人差があったり、製品によって求められる知識が違ったりします。

そこで「人によらない、もっと一般化された手法で固有技術を支援し問題を解決しよう」となり、それが管理技術です。

そしてその中の具体的な手法がIE,QC,VEなのです。

IEとは?

IEとはIndustrial Engineeringの略で、起きている現象に注目して問題を解決する手法です。
そのためIEは現象追求型のアプローチといわれたりします。

現象に注目するのがどういうことかというと、起きている現象の原因は見ずに現象の程度を改善するということです。

たとえばある製品の製造工程で工程時間が長すぎて短縮を求められているとします。

そんなときIEでは、なぜ工程時間が長いのかということは考えず、個々の作業に分割してどの作業が一番時間がかかっているのかを調査し、その作業の時間を何らかの方法で短くするということを考えます。

QCとは?

QCとはQuality Controlの略で、原因に注目して問題を解決する手法です。
そのためQCは原因追求型のアプローチといわれたりします。

たとえばある製品の性能向上を求められたとします。

様々な試行錯誤をして性能向上を目指しますが、ある方法を試して性能が向上したorしなかった原因を追求して目標達成を目指すのがQCです。

原因を明らかにするための便利なツールがQC7つ道具です。

パレート図を使えば原因を構成する上位の要素が整理できますし、特性要因図を使えば複雑な要因が絡み合って起きた不具合でもわかりやすく要因を整理できます。

VEとは?

VEとはValue Engineeringの略で、目的に注目して抜本的な問題解決・革新的な方法を目指す手法です。そのためVEは目的追求型のアプローチといわれたりします。

たとえばできるだけ速い乗り物を作れと言われたとします。

そういわれると多くの人は自動車やバイクなどを想像すると思います。
しかしよく考えてみると、速く移動するのであればべつに自動車やバイクである必要はありません。
巨大な砲弾に人を入れて大砲で発射したっていいはずです。
(安全性・快適性などを考慮しなくてもよければの話ですが)

このように目的を達成するためならば手段にこだわらずに発想するのがVEです。
そのためVEは、それまでにない革新的な製品や方法を生み出すのに適しているといわれます。

まとめ

まとめると以下のようになります。

IEQCVE
現象追求型原因追求型目的追求型
向いていること現象の程度の改善原因の除去革新的な製品・方法の考案

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